平成23年11月4日(金)トップセミナーを開催

県町村会の平成23年度「トップセミナー」は11月4日、講師に陸上自衛隊第8師団師団長の堀口英利氏を招き町村会講堂で開催された。同セミナーには県内町村長と各町村の防災担当課長などが参加した。
 堀口師団長は今春から第8師団長として赴任。前任地(群馬県)において第12旅団長として3月11日の東日本大震災に遭遇された。その時の経験をもとに「東日本大震災における自衛隊と行政の連携について」(福島編)と題し講演された。
  講演で師団長は「3月11日14時46分、大震災発生と同時に揺れなどの規模からして、どのような状況になるのか、おおよそ予想を立てることができた。『正式な命令は後から着いてくる。積極・柔軟に行動せよ』の判断のもと、自衛隊は即動した。自衛隊は常日頃から国家のあらゆる事態を想定し訓練を実施している。即応態勢は日頃の準備・訓練がいかに大事かも分かっている。阪神・淡路大震災、中越大震災の経験も生きている」「担当した地区は原子力発電が被害を受けた福島県。原子力発電所から距離が離れていない地区に多くのお年寄り、病院患者など災害弱者がおり、この人たちの生命をいかに守るか、必死に戦った。震災発生当初は情報も錯綜した。矢継ぎ早の救出要請。弱者救出には消防・警察を含めた行政との緊密な連携が必要であることを教えられた。救援物資リストとニーズリストの整合は言うほど簡単ではなかった。日ごろの厳しい訓練が危険な現場で役立つことなど改めて考えさせられた」などと、実体験を基に有意義な話をされた。
 熊本県では大震災を受けて新防災計画策定に向け見直し中。それを受けて各町村でも新防災計画を策定する予定にしており、今回の講演は大いに参考になるだろう。  


開会挨拶をする
荒木町村会長

堀口師団長

セミナーの様子

 

担当課

熊本県町村会
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