過疎・山村振興担当者研修会を開催
 ~過疎地域、山村の活性化で先行事例など学ぶ~

 8月9日、熊本県市町村自治会館別館(熊本市東区)で「平成30年度過疎・山村振興担当者研修会」(主催・全国過疎地域自立促進連盟熊本県支部、全国山村振興連盟熊本県支部)が開かれ、県内市町村の担当者約40人が参加した。
 午前の部では、総務省過疎対策室の小幡陽介係長が「過疎対策の現状と課題について」と題して説明。日本は人口減少しているが、その段階は地域によって異なる。2040年の推計では、東京都区部や中核都市・特例市は65歳以上が大幅に増え、他の世代は、やや減少。しかし過疎地域市町村はすべての世代で減少が進むとした。32年度末で期限を迎える「過疎地域自立促進特別措置法」について、同法成立の経緯や変遷、同法に基づく施策の概要を紹介した。
 続いて県地域振興課濵嶋主事が「過疎地域自立促進計画及び山村振興計画の変更手続きについて」と題して説明した。


総務省過疎対策室
小幡係長

熊本県地域振興課
濵嶋主事

午後の部では、県市町村課畑中主幹が「過疎対策事業債について」、九州農政局農村計画課の田中和治課長補佐が「山村振興対策について」それぞれ説明した。
 元自治体職員で脱サラ後に、民宿を経営している藤瀬吉徳氏(佐賀市)が「お客様と愉しむ農泊経営」と題して講演。旧三瀬村(現在は佐賀市と合併)にある農家民宿・具座での農業や自然体験を提供する活動を報告。SNS、Youtubeなど活用した情報発信によるタイ、韓国、台湾などアジアからの集客増。手作り味噌加工所の設立、濁酒(どぶろく)の醸造と販売などを紹介した。


熊本県市町村課
畑中主幹

九州農政局農村計画課
田中課長補佐

最後に、フランス・セントヴァレンタイン村と姉妹締結し、「愛の聖地」をキーワードに地域活性化を図る、球磨郡相良村総務課の福山慎司参事が「相性の良くなる村の取り組みについて」と事例発表。フランスへ送った日本語のメールが、現地で読んでもらえたことが同プロジェクトのきっかけになったエピソードなどを紹介。すでにあった文化財、農産物、グルメなども次々とブランド化することに取り組んでいると報告した。 


農家民宿具座
藤瀬代表

相良村総務課
福山参事

担当部署

 熊本県町村会 総務課
    TEL096-368-0011