熊本県町村会は、8月16日(火)、熊本県市町村自治会館別館で、県市長会との共催で「令和4年度副市町村長研修会」を開催した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で直前にかけて欠席者が急増したが、副市町村長や自治体幹部の28人が参加した。
午前の部は県産業振興顧問(元NEC九州社長)の今村徹氏が登壇した。菊陽町に進出する世界的な半導体企業・TSMC(台湾積体電路製造)に関心が高まる中、「半導体ビジネス概要」と題して講演。「半導体」の〝第一人者〟として、仕組みや製造方法、世界的な企業群を分かりやすく説明。「TSMC進出は大きなビジネスチャンス。進出を成功させ、熊本を地方創生のモデルにしよう」「人材の争奪戦が予想されるが官民一体で克服しよう」と訴えた。
午後の部は、第一生命経済研究所の首席エコノミスト・永濱利廣氏が講演した。「日本経済の展望」と題し、「米国の景気後退」「影響を受けやすい欧州」「日本の所得の海外流出」「ウクライナ危機」「中国の対ロ貿易拡大」などを解説。「心配された輸入小麦価格は据え置きとなりそうだが、輸入穀物高は食料自給率向上のチャンスだ」と述べた。また質問では「日銀のゼロ金利政策は今後も大きく変わらない」「海外観光客は必ず日本に戻ってくる。しっかり準備してほしい」と答えた。 このほか、午後は内閣府地方分権推進室の高根庸一氏による「地方分権改革に関する提案募集方式」についてオンラインでの説明も行われた。